MRワクチンとプレパレーション

おとといポリオワクチンのことを書いて、もうひとつ
全国一斉ワクチン期間があったことを思い出しました。

9月11〜20日までの10日間、MRワクチン(麻疹と風疹)を、
9か月から14才までの子どもにひたすら皮下注射するというキャンペーンでした。

ナースと一緒に幼稚園、学校や地域を回って、子どもにイエローカードを書いて渡したり、
小指にマーキングをしたり、小さい子どもを抱っこして動き回るのを押さえたり、
打った数をカウントしたりしました。

ガーナの子どもは、注射の怖がり方が派手です。
全く平気な子ももちろんいるのですが、
「もう注射打った?」(チュイ語で「ワ ウォ パニエ?」)と聞いただけで泣き出す生徒や、
針が皮膚に届きそうになると恐怖で失神した女の子までいました。

先に受けた中学生が、順番を待っている小学生に「Don't worry. You can do it.
It’s not painful.」と励ましたのが印象的でした。ピア・エデュケーションというやつ。
身近な存在からそう言われると、説得力があります。

ティンカーベルのぬいぐるみで遊んでいた子がいて

ちょうどいい大きさだったので、小児看護で習ったプレパレーションを
やってみようと思いつきました。

プレパレーションとは、心の準備です。
病気や治療のことを子どもが納得できるような方法で説明し、
子どもの不安・緊張・恐怖心を最小限に抑えるケアです。

何も言わずに注射すると、「騙された」という印象が残ったり、
注射が大嫌いになったりするので、プレパレーションできる余裕がほしいところです。

嫌がってる子は、怒られて、学校の先生やお母さんや医療従事者に、
無理やり連れて来られるのですが・・・

ティンカーベルで遊んでいた子はもう注射が終わっていて暇そうだったので、その子に、
注射を怖がっている子がいたら、ティンカーベルを抱っこさせてあげて、
左の肩に注射する真似をして、「刺した時にチクッとするけど、すぐ終わるよ」って
声をかけてあげてね〜と頼みました。

うまくいったり、それでもやっぱり嫌がられてうまくいかなかったりしましたが、
雰囲気を和らげようと、子どもと協力してやれたことが楽しかったです。


それにしても、黒人の肌っていいなあといつも思います。
注射のあと、赤く腫れてしまった子を見かけませんでした。

肌が強いのに白人と違ってしっとりすべすべで、シミやホクロやムダ毛も目立ちません。
シミや虫刺されの跡が点々と残る私の肌とは大違いで、羨ましい。