プロフィールとガーナの国紹介

先日のエイズ文化フォーラムin京都の展示を見てくださった方、
どうもありがとうございました。
看護学生さんも来られていたとのこと。好評だったという報告をいただきました。

友人からは「見やすく分かりやすかった」「彼女の言葉で報告されていた」などという感想
があり、担当の方のまとめ方がうまかったようで、感謝しています。

ただ、担当者から、写真をA3サイズに引き伸ばすので、画質を落とさないで
送ってくださいとのことだったのですが、送った写真のうち
木彫りの男性器と女性器の写真は大きく引き伸ばされていなかったのが、やはり。
な感じで面白かったです。


引き伸ばし不十分だった物


これがきっかけとなって、久しぶりの知人友人から連絡が来ましたが、
「見に行けなかった」
という人がいたので、今日からここに少しずつ原稿を載せたいと思います。
何かの参考にしていただければ幸いです。
まず、プロフィールとガーナの国紹介。今さらですが。


【プロフィール】

*協力隊に参加したきっかけ
高校生の頃、叔母が南米のエクアドルで青年海外協力隊の看護師として活動していて、
手紙や写真を時々送ってくれていました。
現地でピラニアを釣っている写真等があって、叔母はとてもいい顔をしていました。
それを見て、「途上国の生活は大変だけど楽しそう。いろんな発見がありそう。
いつか青年海外協力隊に参加したい。」と思い始めました。

*参加前の仕事
派遣社員、看護師

*協力隊に参加して良かったこと/大変なこと
良かったことは、新鮮な異文化に触れて感じたり考えたりする時間が増えたこと、
大らかになったこと、たくましくなったこと、人間関係が広がったことです。
大変なことは、言葉の壁と、気軽に病院にかかれないことです。
弱った時は日本が恋しくなります。

*任国、任地について
熱帯雨林気候で一年中夏ですが、それでも日本の暑さに比べるとまだましで、
寒い冬が苦手な私にとっては過ごしやすいです。
任地のイースタン州アキム・オダは、緑が多くて、カカオ農園や、
西アフリカで1番高いと言われる木があります。
植物が育ちやすいので、隣の空き地を耕して畑にして、自炊で使う野菜を育てています。

*これから協力隊を志す方に向けてメッセージなど
私は今から2年程前、ガーナに派遣が決まった時にはかなり迷いました。
潔癖症で、水道も電気も不安定な場所で生活していく自信はなく、
発展途上国の中でもインフラが整っている国に行きたかったからです。
でも、決心して来てみると、時間が経つにつれ不自由を感じなくなり、
人は誰でも環境に慣れることを実感しました。
逆に、日本は清潔すぎて、細かいミスに対しても追求しなければならなかったり、
異常に完璧を求めたりする人が多いと感じます。
協力隊の経験は、途上国の支援だけでなく、私たちの生活を見直すことができる
いいチャンスだと思います。

*その他、何か発信したいこと
エイズ孤児達を支援しているガーナのNGO団体の紹介をさせてください。
私が働いている保健局の局長・アナスタシアさんは、1986年、
ガーナの首都の西アフリカで一番大きな病院で外科病棟ナースとして働いている頃、
面会者のいない孤児達のためにOROD Foundationという支援団体を設立しました。
彼女は仕事が休みの日曜日に、仲間と協力して孤児達に食事や物資を提供したり、
遊んだり、読み書きを教えたりして、「日曜日の先生」と呼ばれていたそうです。
「ナースの仕事はクタクタに疲れるのに、なんで休みの日にまで職場に出て来て
働いたんですか?」と聞くと、彼女は
「私も自分の子どもが欲しかったけどできなくて、子育てみたいな感じだった。」
と言うのです。
彼女は病院勤めの後、ワールド・ビジョンというNGO団体で長年働き、
保健局の局長になった現在もずっと孤児に対する支援を続けています。
働くことがあまり好きではないガーナ人の中で、彼女は本当に珍しい人だと思います。
OROD Foundationに少しでも興味がある方がいらっしゃったら、
私かアナスタシアさんまでご連絡ください。
活動についての詳しい情報をお送りします。

茨木悠子
yuko_ibaraki@yahoo.co.jp

MS. Anastasia Atiogbe
CEO OROD Foundation   
P. O. Box 16910, Accra-North
Ghana, West Africa
anastasiaatiogbe@yahoo.com


【ガーナの国紹介】

ガーナは、誰でも知っているチョコレートの名前になっているくらい、カカオ豆
を通して日本と繋がっています。
黄熱病を研究した野口英世が最期を迎えた土地でもあります。
ガーナ共和国は西アフリカにあり、人口は日本の5分の1、
面積は日本の3分の2の大きさです。
東にトーゴ、北にブルキナファソ、西にコートジボワールと国境を接し、
南は大西洋に続くギニア湾に面し、奴隷貿易の拠点となったケープコースト城があります。
サハラ砂漠以南のアフリカ諸国では最も早い1957年にイギリスから独立した経緯があり、
英語は公用語で、他にもいくつかの部族語があります。
国民は平和を誇りとしていて、宗教的な差別や対立は見られません。
政治的にも独立以来安定し、「民主主義が定着している国」と評価され、
比較的治安の良い国です。
2007年に油田が見つかったことで外国企業の進出が相次ぎ、
急速に経済が発展しています。
建設ラッシュで巨大なショッピングセンターもできています。
世界最大級の人造湖・ボルタ湖のダムで行われる水力発電は、ガーナのほぼ全土と
トーゴなどの周辺国にも電力供給できる規模のものです。
ただし、電化されていない地域もまだまだ多いです。

ガーナはカカオ以外にもキャッサバ芋、ヤム芋、トウモロコシ、
プランテーン(料理用のバナナ)、パイナップル、オレンジ、スイカ、マンゴーなど、
様々な野菜や果物を栽培している農業国です。
また、牛、豚、山羊、鶏などの飼育や、海岸地方では漁業も盛んです。
ガーナ料理は、トウモロコシやプランテーン、芋、米からできた主食を、
肉か魚と一緒に辛めのスープやソースに絡めて食べます。
フフ、バンクー、ケンケ、TZ、アッペレ、ライスボール、ワチェ、フライドライス
といった種類があります。
ワンプレートで、日本食と比べると食材や味付けのバラエティが少ないですが、
私はバンクー(発酵させたトウモロコシとキャッサバを練った主食)と
ティラピア(炭火で焼いた大きな魚)を
ぺぺソース(生の唐辛子、トマト、タマネギをすり潰したソース)に付けて
手で食べるのが大好きです。