外来患者初体験

日差しがどんどん強くなってきましたが、日本の夏・冬の厳しさにはかなわないですよ。

知り合いがみんな昨日の症状を聞いてくるので、嘔吐していたことを伝えると、嬉しそうに「妊娠だ!」と言う人の多いこと多いこと。「2日前まで生理だったから違うよ」と言っても、
「それ本当に生理?妊娠検査をお勧めする」とか
「僕がナイスなベイビーを授ける」とか。
どうやらそうやってからかうのが好きみたいです。
明るくて、セクハラっぽい雰囲気は全くないので、「またか」と思うだけなのですが。


今朝とうとう受診しようと思ったのは、昨日からの消化器症状に加えて、右手背が腫れてきたからです。
週末に右手首を蚊か何かの昆虫に刺されてから、痒みが酷くてポリポリ掻いてしまったせいもあるのですが、熱感と痛みが増してきたので蜂窩織炎になりかけてたらどうしようと心配になったのと。
最近、羽蟻などの虫たちが大量発生しているので、危ない虫の情報も何か教えてくれるかなと思って。


毎日通勤している場所でも、途上国の病院に患者として行くのは初めてで、カルテを作る受付からもうびっくりしました。
紙カルテを作るのに必要なのは名前と年齢と7.5セディ(350円くらい)だけ。

診察券は何と、ちぎった厚紙です!

次回受診の時は受付にこの厚紙を持って行くんですよ。


病院は気が滅入る所で癒される所ではないですが、それをカバーする役目がスタッフだと思います。
今日最初に症状を聞いて血圧、体重測定してくれたナースは、笑顔で話しかけてくれて、診察後にすれ違った時にも「どうだった?次は薬局に行くんだよ。」と声をかけてくれました。
そういうちょっとした心配りができる人がいるといないとでは、不安だらけの病院の景色がまるで変わるんです。

検査室の技師たちは、結婚しろとかの話ばかりでうんざりしたので、不潔な設備がより汚く見えてしまいました。

ボランティアとして、地域のヘルスセンターの機能を強化するための対策を求められているところですが、設備面に比べてあんまり重視されていない接遇面こそが大事なんですよ!と働きかけていこうと心に決めました。
まあ、まだそのヘルスセンターの全てを回れていないので、回って情報収集した後の話になりますが、地域のナースが分かりやすい、伝わりやすい方法を模索していくつもりです。


さて、採血、採尿で炎症やマラリア、ついでに妊娠検査もしてもらったところ、白血球は正常値で貧血もなくて全て陰性。診断は、やっぱりただの急性胃腸炎でした。

それよりも、昨日からほとんど食べていないにも関わらず、ガーナに来てからの体重増加がここには書けないくらい、半端なかったことがショックでした。そろそろバンクー・幸せ太りを本気で止めないと、持ってきた服が一つも着れなくなります。

ところで右手の腫れは、どんな虫が原因なのか知りたかったのですが、忙しいドクターは「Maybe mosquito」の一点張りで、そこまで詳しく診てくれないものだということも分かりました。
でも、問診は思ったよりも丁寧にしてくれたのと、腹部の触診と胸部も含めた聴診時にプライバシーが守られていたのはgood pointでした。

もらった薬はこんなにあって

大体ジェネリック薬を出してくれていました。
抗アレルギー薬一種類。抗生物質てんこ盛り。
炎症強くないのになんで必要?そんなに出しておいて、胃薬の一つも出てないのが当たり前なんて、こっちの人はそんなに胃が強いんですか??
いちおうもらっておいて、まだ抗アレルギー薬しか飲んでいません。



同僚によれば、今週は暇な週みたいです。
感染症調査に出かけるメンバーに病欠がいて揃わず、先延ばしになったし、
ラジオも先週から栄養課のおじさんが長期休暇に入っているので出ていないし。
ということで、ゆっくり休みます。体に耳を傾けます。