食わずぎらいはもったいない

食わず嫌いってありますか?
見ただけで食べる気しないやつ。
または1回食べたことがあって、もう食べられないやつ。

私、ガーナで食わず嫌いありました。
バンクーっていうガーナの主食がありまして、「酸っぱい餅」みたいなんです。
トウモロコシの粉とキャッサバ芋の粉などを「発酵」さして、
火にかけて練って餅みたいにして、油っこいスープにからめて食べるんです。

最初食べたときは、餅が酸っぱいなんて日本人的には信じられず、
腐った餅!ゲロ!人間の食べる物じゃない!っと吐きそうでした。
ホームステイ先のママがせっかく作ってくれたので、涙ぐみながらなんとか
胃に流し込みましたが、本当に、死ぬかと思いました。
その後のホームステイではママに「バンクーより〇〇作って」と、
他のガーナ食なら何でも食べるけどバンクーは無理だよ!
アピールしていたほどです。

その後、ごちそうしてもらう度少しずつ食べられるようになってはきたものの、
多少無理をしながら「うん、おいしい」と言っていました。
京都人なので。

それが最近になって、ケープコーストという街の近くで
食べさせてもらったバンクーがなぜか奇跡的なうまさで、
その味に目覚めてしまったんです。
ちょうど食生活に慣れた頃のタイミングで、おいしいとこのを食べたせいでしょう。
まるでワインとチーズみたいな快楽といいましょうか。
同じ発酵食品ですしね。
もともと酸っぱいもんは好きだったんですが、
あんなに食わず嫌いだったバンクーにハマるとは
人生何が起こるかわかりません。


外でも食べますが、同僚に作り方を教えてもらって、
家で自分でも作るようになりました。
こねるのに結構力が要るのですが、疲れてもいいから食べたいのです。
まだまだガーナ人のようにはうまくできないので、修行中です。
オクラとチキンのスープを合わせるのが一番好きです。
今日も朝から食べたくなり、作って食べました。
ジャンキーのようです。

でも「バンクー好き」って言うと、ガーナ人はみんな喜んでくれたり
「あんたが好きだよ」って言ってくれたりするのでよかったです。

ケープコースト城。

大砲ですよ。

ケープコースト城体験は重すぎるので、またの機会に。